先日、水鳥を観察しようと北海道千歳市にある水路を訪れました。
ガンやハクチョウの仲間が冬を越す場所だったので、見られるかなということで…
道中に色々ありまして、到着時間が少し遅くなってしまいました。
途中でねぐらから飛び立っていくハクチョウが見えたので、もう出かけてしまっていないかな~と思いつつダメ元で見に行くと…
いた鳥はマガモ2羽とダイサギだけ(T_T)
しかし!!
観察用の展望台にいたおじさんの話によると、最近タンチョウが見られるとのこと!
タンチョウといえば、釧路など道東のイメージ。
最近は苫小牧市や長沼町で繁殖したという話も聞いていましたが、ここにもいるのか!
さっそく、タンチョウを探しに行くことに。
タンチョウ観察記
水路の下流へ向かう
おじさんの話によると、タンチョウは現在下流のほうにいるとのこと。
そういえば来る途中に車が何台か停まっていたけど、タンチョウ狙いの人だったのかな?
そう思いつつ、徒歩で1kmほど下ります。
道沿いからは木々の間に水路が見えますが、手前に大きな段差があったり、草で覆われていて入る場所がありません。
そのまま下っていくと…

平らになっていて入れそうな場所が。
しかも、誰かの足跡が続いています。
よし、ここから行ってみよう!
水路沿いはやや急斜面になっていましたが、気をつけながら降りて水辺を眺めると…

いました!!
遠くですが、2羽のタンチョウが水面を覗き込んでいます。
タンチョウを見るのは今回が初めてですが、
でか!!!
というのが最初の感想です(笑)
ダイサギよりちょっと大きいくらいのイメージでいましたが、めっちゃ大きかった…!
首の伸ばし加減にもよりますが、立った時の高さは155cmほどになるそうです。
私の身長とほぼ一緒やん。
ちなみにダイサギやアオサギは1mちょいみたいです。
上流へ移動、そして集まってくるタンチョウ

初めてタンチョウが見られて感動…でもやっぱり遠いなあ。
そう思っていると、タンチョウが上流へ向かって歩きはじめました。

あっ、遠ざかっていくーー・・・
上流に向かってついて行けばまた見られるかな?
そう思い、いったんその場所を退散し道路沿いに上流へ向かって歩くことに。

道路の反対側に目をやると、オオハクチョウの群れが飛んでいきます。

そして、木々が途切れた所で再び!

意外に水の中ザブザブ歩くんですね。
脚が長いから、結構深いところでも平気。

「コォー」「コォー」と鳴きながら歩く2羽。
そして、しばらく見ていると。

さらに数羽のタンチョウが集まってきました!!
全部で8羽。幼鳥もいます。

この真ん中にいる、首が茶色っぽいのが幼鳥ですね。
周りの枯れ草と同じ色をしてます。

そしてタンチョウが飛んでくると同時に、どこからともなくバードウォッチャーたちが集まってきましたw
周りには車が10台弱。私が来た時は4台くらいだったのにいつの間に…
タンチョウは分布拡大中

近くにいたガチ勢の方の話によると、釧路にいた個体が増えて、餌が足りなくなり道央方面にやってきているとのこと。
タンチョウといえば、日本野鳥の会などが保護活動を行っている絶滅危惧種です。
現在は道東を中心に生息していますが、昔は北海道全体で見られたようです。
保護活動により数が増えてきて、再び分布を広げているのかもしれません。
ただ、生息できる湿地が少なくなっているのも現実。
彼らの居場所がなくならないように、湿地という環境の大切さは広めていきたいですね。
探鳥地紹介:旧長都沼
最後に、タンチョウを観察した場所の紹介です。
アクセスなど
千歳市と長沼市にまたがる、『旧長都沼(きゅうおさつぬま)』。
こちらは、北海道内では有名な探鳥地のひとつです。
そして、重要野鳥生息地(IBA:Important Bird and Biodiversity Areas)にも選定されている場所でもあります。
観察用の展望台と、駐車場があります。
アクセス | 長沼町から:国道274号沿いの「かねひろレストラン」のある交差点から千歳方面に進み、 大学橋記念公園の交差点を左折し、800mほど進む。 千歳方面から:国道337号線を通り、祝梅川を渡ったところですぐ左に入り、約4km進む。 |
駐車場 | あり(約6台) |
トイレ | なし |
見られる鳥 | オオハクチョウ、マガモ、マガン、ハクガン、オオヒシクイ、 シジュウカラガン、コハクチョウ、タンチョウ、オジロワシなど |
季節によってさまざまな野鳥が見られますが、ガンやハクチョウ類が渡ってくる冬がおすすめ!
観察時気をつけたいこと
- 観察・撮影時は鳥を驚かさないようマナーを守りましょう
- 混雑時は場所を譲り合って観察しましょう
- 車を停めるスペースが狭いです。急な発車や路上駐車には注意しましょう
- 周辺にゴミを落とさない
旧長都沼は野鳥にとって貴重な場所です。
ルールやマナーをしっかり守って、観察や撮影をしたいですね。
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