こんにちは、虫ねーさんです。
今回は虫ではなく、鳥について書いてみます。
キビタキという鳥をご存知でしょうか?
オスは黄色と黒のカラーが美しい、こんな鳥です!

キビタキは夏鳥として、ほぼ全国で繁殖します。
まだ夏鳥が来るにはちょっと早い時期ですが、なんでキビタキの記事を書いたかというと・・・
キビタキの名前の由来になった植物が、ちょうど今の時期に見られるからです!
キビタキの学名と英名の由来になった花とは?
本州では1月~3月に見られるある花なんですが、何の花かわかりますか?
ヒント:白いものや黄色いものがあり、園芸用としても栽培されています。
正解は・・・

スイセンです!!
え?冬に咲くスイセンがキビタキと関係があるの??
キビタキの学名はFicedula narcissina(フィケドゥラ・ナルキッシナ)、
英名はNarcissus Flycatcher(ナルキッソス・フライキャッチャー)
どちらもナルキッシナ、ナルキッソスという似た言葉が入ってますね。
Narcissusは水仙の英名で、分類学上でもスイセン属を表す言葉です。
このNarcissusという名前は、ギリシャ神話が由来と言われています。
ナルキッソスの物語
その由来になった物語をここで紹介しておきます。
結構有名な物語なので、「そんなの知ってるよ~」という方は飛ばしてくださいね笑
あるところに、エコーという名の森の妖精がいました。
エコーはおしゃべりであることから女神ヘラの怒りを買い、自ら言葉を発することができなくなる罰を受けました。
他人の言葉を繰り返す能力だけが残されたエコーはある日、ナルキッソスという美少年に恋をします。
しかしエコーはナルキッソスと会話をすることができません。
ナルキッソスは、そんなエコーを冷たく拒否します。
エコーは深い悲しみに暮れ、やせ細り、ついには声だけになってしまいました。
エコーの悲しみを知ったほかの妖精たちは、ナルキッソスへの仕返しを計画し復讐の女神に相談をしました。
それを受け入れた復讐の女神は、ナルキッソス自身にも叶わぬ恋をさせることにしたのです。
ある日、ナルキッソスは喉が乾いたため泉の水を飲もうと水面を覗きこみました。
すると水面には美しい少年が映っています。
ナルキッソスはその姿に心を奪われてしまいました。
しかし、それは紛れもなく自分自身の姿。
いくら恋い焦がれても、叶うことはありません。
ナルキッソスは泉に映った自分に手を伸ばし、そのまま水に落ちて死んでしまいました。
そして彼のいた泉のほとりには、ひっそりと一輪の花が咲いていたのでした。
妖精たちはこの花をナルキッソス(水仙)と名付けたそうです。
自分のことが大好きな人を「ナルシスト」と呼びますよね。
この言葉も、この物語がもとになっているという説があります。
キビタキと水仙
キビタキは、日本で見られる野鳥の中でも特に美麗な種類です。
黄色く鮮やかな首元に、真っ白なお腹の羽。
まさにスイセンのようですね。
また、その目を奪われる美しさにナルキッソスの物語を重ねていたのかもしれません。

まとめ
いかがでしたでしょうか。
日本では夏鳥のキビタキと、冬に咲くスイセン
まったく関連がなさそうですが、この話を知ってからはスイセンを見るとキビタキを思い出すようになりました。
生き物の名前の由来を調べてみると、意外なことがわかって面白いですね!
もうすぐスイセンの季節が終わり、キビタキが渡ってくる春になります。
冬から春へ、スイセンからキビタキへ、バトンが渡されていくような感じがします!
それではこのへんで!
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