
こんにちは。こんくりです。
このブログでは、昆虫観察や自然に関する情報をお伝えしています。
我が家ではオオカマキリの幼虫を飼育しています。先日、卵鞘が孵化したという記事を書きました。
埼玉県産、北海道での飼育になるため冷蔵庫保管からの1ヶ月遅れでの孵化でした。
今回はその続きになります!
初齢飼育・餌の確保に奔走
5月23日/吸虫管を作成
5月22日に孵化したオオカマキリ。大きさは12mmほどです。
体が小さいうちは、合わせて小さい餌を確保しなければなりません。
しかも初めのうちは個体数も多いので、大量の餌が必要。
餌にちょうど良いのはショウジョウバエなどいわゆる「コバエ」です。
以前、生物展示施設で飼育員をしていた時はショウジョウバエをビンの中で養殖していましたが、いかんせん1Kの自宅でコバエを発生させるには気が乗りません。
脱走したらコバエと寝食をともにすることになりますから・・・。
しかたない、外から採ってくるしかない!

ただ、コバエなど小さな飛ぶ虫を網で捕まえて容器に入れてくるのはなかなか難しい。
ここで必要になるのが『吸虫管』です。チューブとビンが繋がっている採集道具で、チューブを吸うとビンの中に虫が入る仕組みになっています。
こんな感じのやつですね↓
微小な昆虫を研究する人などがよく使っている道具ですが、残念ながら我が家にはありません。
やっぱり専門店で販売されているものが使いやすいですが、送料もかかるし。
なければ作れば良いのです!

そういうわけで、100均に行き材料を購入。
- ドレッシングポット
- ペットボトル用ストロー
この2点。
ビンの部分はフィルムケース的なものがあると良かったのですが、フタが分厚いものは穴を開けるのに苦労しそうなので、あらかじめ先が細くなっているものを選びました。

底の部分にキリで穴を開けます。軟らかい素材なので容易に開きました。

開けた穴に、外側からストローを挿します。

こっちは吸う側なので、虫を吸い込まないように不織布を小さく切ったものを貼っておきます。
何でも使えるな不織布。
ちなみに市販の吸虫管はここに目の細かい金網がついていたりします。

フタ側には虫の逆流防止のため、短いシリコンチューブを差し込んでおきます。
このSeriaのペットボトルストローセット、短いチューブと長いチューブが付属していて吸虫管作るのにぴったりの商品です。

ストローに残りのシリコンチューブを繋げて長くして、完成!!
即席吸虫管。
ビンの部分が大きいのでちょっと吸うのは大変かもしれませんが、税込220円+αくらいで作れたのでまあ、こんなもんでしょう。
5月24日/翌日・餌とりへ
ちょうど会社が休みだったので、近所でひたすら小さな虫を吸いまくりました。
空中で吸うのは難しいので、葉の先についている小昆虫を目視で探し、吸っていきます。
ハエの仲間、ササキリ類の幼虫などなど・・・

オオカマキリ幼虫、100匹くらいいるので全員に行き渡らせるのは申し訳ないけど難しい。
卵から飼育すると、どうしても初めはサバイバルしてもらって最終的に生き残った個体を育て上げていく形になってしまいますね。可哀想だけど…。

あげてみた。
良い感じに捕まえて食べています。
結構な量の餌を捕まえたはずですが、1日で全滅しました!
5月25日/カマキリのためにひたすらハエを吸い、怪しまれる
そして、カマキリのために小昆虫を吸い続ける日々が始まったのでした。
1日1時間ほど。けっこうきつい。
この日は、自宅近くの公園付近でハエを吸っていました。
そこへやって来た散歩中のお爺さん。

何か、虫でもとってるんですか。

ハエを採ってます。

ハエ
~会話終了~
「ハエ」と言い残し、お爺さんは去っていきました。
やっぱ怪しいかな?怪しいよね(^_^;)
アブラムシは餌としてどうなの?
ハエを1匹1匹採るのはやはり骨が折れます。
以前飼育していたときに、アブラムシをあげたことがあるような記憶が・・・。
アブラムシなら、新芽に密集しているので簡単に集められる!
ということで、ヨモギヒゲナガアブラムシを採ってきてあげてみました。

大きさもちょうど良い。よく食べてる(*^^*)
いやしかし、食べた後のカマキリの様子が少し変なのです。
皆して、口を床にこすりつけている・・・。
たぶん、口がベタベタになったんでしょうね(;´∀`)
食べるけど、カマキリ的には食べづらそうなのでやっぱりハエの方が良いんだろうな。
5月26日/共食いはじまる
始まってしまいました。共食いが・・・。
孵化幼虫から多頭飼育する際は仕方がないことなんですが、餌が足りないというのもあるのでしょう。
申し訳ないけど、弱肉強食サバイバルで生き残ったやつを育てるよ(/_;)

6月1日/そして、脱皮。2齢へ
孵化から10日。やっと脱皮をしました。
意外に長かった・・・。

ここまで成長した生き残り個体は20匹ほど。ここからまた減っていくでしょう。
3~4齢くらいになったら様子を見て個別飼育にしていきたいと思います。
体が大きくなってくると、餌も大きいものに対応できるようになってきます。
コバエが必要なのも、あと少しかな。
まとめ
今回は初齢から2齢までの成長の様子を紹介してきました。
ちょうど気温の低い時期もあったせいか、脱皮するのに結構な日数がかかってしまいましたが、北海道も20℃を超える日が続くようになりぐんと暑くなってきました。
ここからカマキリの成長もスピードアップしていくのではないでしょうか。
また成長過程の様子をお届けしていきたいと思います。
それではまた!
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