関東出身バードウォッチャーが驚いた『北海道では夏鳥な野鳥』7選

生き物雑学

こんにちは。こんくりです。
現在北海道に住んでおり、日々昆虫や野鳥など生き物を追いかけています(^^)

私は関東地方出身ですが、北海道に来て夏鳥の種類に驚きました。
本州では留鳥で一年中普通に見かけるような野鳥が、北海道では夏鳥なんです!

本州在住で身近な野鳥の名前がわかる方は、きっとびっくりすると思います。

今回は【本州では留鳥】だけど【北海道では夏鳥】な野鳥を7種選んでご紹介します!

トリ好きな方はぜひ話のネタにしてください(笑)

本州では留鳥だけど、北海道では夏鳥な野鳥

キジバト

キジバト

まずはキジバト。キジバトって年中いるイメージでした。

キジバトなどハト類はピジョンミルクというミルク状のものを分泌し雛に与え、育てます。
そのため他の鳥と違って、雛の餌となる昆虫が少ない寒い時期でも繁殖ができる鳥なのです。
本州だと意外と寒い時期にも、「デーデーッポッポッポー」とキジバトのさえずりが聞こえてきますよね?

繁殖が季節に左右されるわけでもないから、キジバトには繁殖期も渡りも関係ないと勝手に思っていました…。

北海道では渡るんですね・・・!さすがに寒すぎるのでしょうか(^_^;)

ちなみに3月下旬にはもう北海道に戻ってきていて、元気にさえずってました。

モズ

モズ♀

モズも一年中見られるイメージでした。
モズと言えば、秋の『モズの高鳴き』
木のてっぺんから「キーキキキキキ…」となわばり主張する声が聞こえてきます。
これはオスメス関係なく、自分の越冬場所を確保し主張するための鳴き声です。

モズは肉食なので、特に冬は限られた食糧を手に入れるためのなわばりが必要なのでしょうね。

北海道では越冬しないということは、高鳴きを聞く機会もないのかもしれません。

ちなみにモズの高鳴きの声は、時代劇やドラマでの秋の演出で使われていることがあります。
聞いたことない地域の人は「何の声?」という感じになるのかな?

アオサギ

繁殖期のアオサギ
冬のアオサギ

アオサギは北海道では夏鳥、本州・四国では留鳥、九州では冬鳥です。

上の写真が繁殖期のアオサギ。くちばしが婚姻色になり、綺麗なピンク色をしています。
下の写真は、冬に関東地方で撮影したアオサギ。こういうちょっとコワめなイメージでした。

アオサギについては、別記事も書きましたのでこちらもご覧ください(^^)

ホオジロ

ホオジロ

ホオジロはさえずりが早口で特徴的。

有名な聞きなし(鳥の鳴き声を人の言葉に例える)には、
「一筆啓上仕り候(いっぴつけいじょうつかまつりそうろう)」や
「札幌ラーメン味噌ラーメン」
などがあります(笑)

関東地方では、冬でも「チチッ」と小さな声で鳴きながら枝の間を移動する姿を観察していました。

北海道では夏鳥だったんですね~!

カワラヒワ

カワラヒワ

カワラヒワは、関東地方では冬に河川敷に集まっているのをよく見かけていました。
その様子のとおり、カワラ(河原)にいるヒワ(ヒワ亜科の鳥)いうのが名前の由来のようです。

日本で見られるカワラヒワの亜種は3種類。カワラヒワ、オオカワラヒワ、オガサワラカワラヒワです。
オガサワラカワラヒワは小笠原諸島で見られる亜種ですが、カワラヒワとオオカワラヒワは北海道や本州でも見られます。
本州~九州で通年で見られるのはカワラヒワ。オオカワラヒワは、冬鳥としてロシアのカムチャツカ半島などから渡来し北海道を含む日本各地で冬を越します。
北海道にいたカワラヒワは冬になると南へ渡っていくため、冬期に残るのはオオカワラヒワだけになるんですね。
ちょっとややこしいですが。

3月頃になると越冬のため南下していたカワラヒワが北海道にも戻ってきて、さえずりを始めます。

メジロ

メジロ

メジロが北海道で夏鳥だったことも意外でした!

たしかに花の蜜をよく吸う鳥なので、春が遅い北海道では餌が足りなくなってしまうのかもしれません。

北海道の中でも、道東や道北では少ないようです。

上の写真は2月に静岡県で撮影したメジロ。河津桜は咲くのが早いので、メジロにとっては春一番のごちそうなのかもしれませんね。

ムクドリ

ムクドリ

ムクドリもよく見かける鳥。

特に住宅地や駅前などでねぐらをとってギャイギャイと鳴いているのを見かけていました。
この身近なムクドリも、北海道では夏鳥となるものが多いようですね。
地域などによっては冬になっても渡らず、留鳥になることもあるそうです。

ちなみに上の写真は2月に埼玉県にて撮影した個体。
ムクドリは顔の白黒模様に個体差が多いですが、この個体は頭の白い部分が特に広くてなんだか可愛らしい印象ですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

本州在住のバードウォッチャーさんには意外な部分もあったかもしれません。
え?常識でしょ?というベテランさんは温かい目で読んでください/(^o^)\

北海道のバードウォッチャーさん的には、これらの鳥は限定感があるのかもしれませんね。

今回紹介した野鳥は、主に関東地方と北海道の道央での観察の比較になるので、細かい部分では地域によって違うところもあるかもしれません。そのあたりはどうぞご了承ください。

同種だと留鳥か渡ってきた個体かを判別するのは難しいですが、冬に本州で見かける鳥の中には北海道から冬越しに来た個体も混じっている可能性もありますね。

野鳥の国内の渡りについては、複雑ですがとても興味深い行動だと思います。

バードウォッチングを楽しむひとつのネタにしていただければ幸いです(*^^*)

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