山道を車で走っていると、所々不思議な場所に車が停まっています。
虫屋の私は、「同業者(虫屋)の車かな~?」などと勝手に思っていましたが、、いやいや!そんなに虫屋人口多いはずないですよ。
何をしているのかと思っていたけれど、それは山菜を採りに山に入っている人々らしい。
北海道の山菜ってどんなものがあるんだろう?と、道民2年生の私はネットで調べてみました。
すると…
『北海道で人気の山菜はやっぱり行者ニンニク!』とのこと。
にんにく?見た目は葉生姜みたいだけどどんな味なんだろう?
気になる…けど、先日車を見かけた林道は何か人が多くて入りづらい雰囲気。
どこに行けば採れるのかな??と調べていたら、家庭菜園で行者ニンニクを育てている知り合いの方から分けていただけることに!めちゃくちゃありがたい…というか家で育てられるんだ!?
今回は、そんな行者ニンニクについて調べたことと、初めて食べた感想などなどをご紹介したいと思います!
行者ニンニクとは?

ギョウジャニンニクは、ヒガンバナ科ネギ属の多年草です。
同じネギ属の仲間にはニラやニンニク、ネギ、タマネギなどがあります。どれも独特な臭みのある草のイメージですね。
ギョウジャニンニクも食べるとニラやニンニクのような香りがあり、滋養強壮に良いとされています。
名前の由来は、山ごもりをして修行する「行者」が食べたことからこの名がついたと言われています。
別名がたくさんあり、
- ヤマニンニク
- アイヌネギ
- キトビロ
- ヤマビル
- プクサ
などと呼ばれています。行者ニンニクは漫画『ゴールデンカムイ』にも登場しますが、アイヌ語で「プクサ」と呼ばれていましたね。
プクサは2巻に登場。
私も最近読み始めましたが、北海道の食材を採って食べる場面が時々出てきて面白いです(^^)
入手方法は?
自力で採取する
ギョウジャニンニクは北海道をはじめ、本州(近畿以北)の高山に自生しています。
湿地や沢沿いなど水辺の近くに多いようです。
雪どけの頃、4~6月が採取シーズン。
ただ、自力で採取する場合にはよく似た有毒植物があるので注意が必要です。
- バケイソウ
- スズラン
- スイセン など
これらの根や葉、球根などには毒成分があり、食べると心不全を起こしたり最悪の場合は死に至る場合もあるため、しっかり確認が必要です。
ギョウジャニンニクの根元のさやは赤くなっているのが特徴です。

スズランも根元が赤いですが、ニンニク臭がしないため迷った時は匂いを確認しましょう。
またそれぞれ花の形はまったく異なるため、開花時期に訪れて何が生えているか確認しておくと間違いが減りそうです。

ちなみにスイセンはこれ↑
そんなに似てないと思うんですけどね(^_^;)
道の駅や直売所、スーパーで購入する
北海道内の道の駅や直売所、スーパーでも販売されています。
これらは栽培されているもののようですが、行者ニンニクは収穫できるまでに年月がかかるため値段は高め。50gで500円くらいするようです。
私が直売所行った時は売り切れていました。やっぱり人気なんですね。
ネット通販などで取り寄せる
行者ニンニクが近所で売られていないという人にはこの方法。ネット通販でも購入ができます。
北海道産の天然行者にんにくも出ているようなので、リンクを下に貼っておきます。
季節ものなので、取り扱いがない場合もありますのでご注意を。
家庭菜園で栽培もできる
そんな行者ニンニクですが、種か苗さえ手に入れば家庭菜園でも栽培できます。
ただ、暑さに弱いため北海道など涼しい地方でなければ厳しそうです。もともと高山の山菜ですからね…。
今回は、家庭菜園で収穫した行者ニンニクを知人からいただけることになり、ありがたくもらいに行ってきました!
保存方法
行者ニンニクは根元のさやを取り、洗って水分を切って保存します。
冷蔵庫で保存する場合は、根元を湿らせたキッチンペーパーで包み袋に入れておきます。
時間が経つと萎れたり根元がべたついてくるので、数日以内に食べるか冷凍がおすすめ。
冷凍する場合は、ラップに小分けしてチャック袋に入れて保存します。

葉が大きい場合は3等分くらいに切っておくと使いやすいです。↑こんな感じで!
使う時は凍った状態で切るとサクサク切れます。
生粋の道民におすすめレシピを聞きました!
今回行者ニンニクをいただいた方に、おすすめレシピを聞いて試してみました。
初めて食べる行者ニンニクの感想も紹介していきます。
ジンギスカン(うどんバージョン)
材料(一人分)
- 行者ニンニク…5~10本(今回は葉が大きかったので5本だけ使いました)
- ジンギスカン…300g程度
- うどん…1玉
ジンギスカン鍋ではなく、フライパンで調理し煮込み風にします。
作り方
- 行者ニンニクは5cmほどに切っておく。
- ジンギスカンと行者ニンニクを熱したフライパンに入れ、火を通す。
- うどんを投入。ジンギスカンのタレと行者ニンニクから出た水分で2~3分煮込む。

煮込んでいるところはこんな感じです。

水分、意外と少なかったですが、タレをうどん全体にからめる感じで加熱しておきました。

完成!!
初めて作った行者ニンニクはこちらのジンギスカンうどんでした。
果たして行者ニンニクはどんな山菜なのか…わくわくしながら実食!
感想。ニラっぽい!!!
ニラより少し甘みがあるかな?と個人的には思いました。
山菜ってアクの強いものが多いですが、行者ニンニクは苦いというより臭いですw
ニラとニンニクが混ざったような香り。
そして、ちょっとびっくりしたのがうどんにすごく合う!
うどんがもっちり、味こってり。
前日までお腹壊していたのでうどんにしたのですが、お腹に優しいのか刺激が強いのかよくわからない料理ですね。笑
ジンギスカン丼
材料(一人分)
- 行者ニンニク…5~10本(うどんと同じく、葉が大きめなので今回は5本)
- ジンギスカン…300g程度
- タマネギ…1/2個
- 油…適量
- ご飯…丼ぶり1杯
作り方
- 行者ニンニクは5cmくらいに切っておく。
タマネギは2~3mmくらいの薄切りに。 - 熱したフライパンに油を少量敷き、タマネギを炒める。
- タマネギに火が通ってきたら、ジンギスカンと行者ニンニクを投入。火が通るまで煮込む。
- 煮込んだものを炊きたてご飯にかける!

こんな感じで切りました。

玉ねぎはちゃんと火が通っているほうが甘みが出ておいしいよ。


完成!すごく簡単です。
感想。
これは…ご飯すすみますね~~~!
うどんバージョンも美味しかったですが、これも良い。
タマネギの香ばしさが入って香りが増しました。
うどんの時より肉食ってる感があるので、肉食べて元気出したい時に超おすすめです。
行者ニンニク餃子
材料(約25個)
- 行者ニンニク…10本(みじん切りにしてひき肉と同じくらいの量か少し少なめ)
- 豚ひき肉…200~300g
- 餃子の皮…1袋
- ごま油…適量
普通の餃子はキャベツなど色々入れますが、行者ニンニク餃子は行者ニンニクとひき肉だけでOK!
作り方
- 行者ニンニクをみじん切りにする。量は豚ひき肉と同じくらいか、少し少なめに。
- 豚ひき肉と、みじん切りにした行者ニンニクを混ぜる。
- 餃子の皮で包んでいく。
- 油を敷いたフライパンを熱し、餃子を並べる。
- 焼き目がついたら、餃子の1/3くらいの深さまで水を入れてフタをし、蒸し焼きにする。
- 水分がなくなったら、ごま油を回しかけ少し焼き、完成!

みじん切りは粗めです。

肉と混ぜると普通に餃子のタネっぽくなりました。

最初から強火にすると、焦げ付いちゃうので注意。

最後に油を回しかけるのを忘れて、無理やり剥がしたので底がちぎれてしまいました…(・・;)
味は変わらないから、まぁよし!

切るとこんな感じ!
餃子にするのは時間がかかるけど、たくさん作って冷凍して保存もできるので便利です。
食べてみた感想は…
わりと普通の餃子ですw普通においしいよ!
今回は冷凍したものを使ったからかそこまで臭みはなかったです。
冷凍すると臭み成分が働かなくなるそうなので、その影響かもしれません。
でも、よく味わうと普通にニラを入れた餃子よりも鼻に抜ける香りを感じます。
これが春の味というやつか…!
今回は栽培ものをいただきましたが、天然ものだともう少し臭みが強いらしいので、もっと臭い餃子が食べたいぜ!という方は天然ものをオススメします(^o^)
まとめ
今回は北海道民にはおなじみの(?)山菜、行者ニンニクについて紹介しました!
実際に食べたのは初めてでしたが、人気がある理由がよくわかりました。
臭いけどなんだか癖になる、美味しい山菜です!
気になった方はぜひ食べてみてくださいね。
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