ハムシという昆虫をご存知ですか?
よく、翅のある小さな虫を「羽虫」と呼びますが、今回紹介するのは葉っぱを食べる「葉虫」です。
ハムシはコガネムシなどと同じ甲虫の仲間で、コウチュウ目ハムシ科に分類されています。
多くは数mmから1cmほどで、種類によってさまざまな色や模様があるのが面白い昆虫です。
今回は、春を待つハムシの様子を紹介したいと思います!
落ち葉の下で発見した2種の詳細
北海道では、4月7日現在まだ葉っぱの出ている植物は少ないです。
植物を餌とするハムシは、食べ物が芽生えるまでは活動ができません。
そのため、まだ越冬状態でいる種類が多いのです。
今回は花壇の落ち葉を取っていた時に見つけた2種類のハムシを紹介していきます。
ハッカハムシ

ハッカハムシの越冬状態
越冬態:成虫
様子:脚を縮めてじっとしている。
いた場所:ミント類の生えていた花壇。クヌギなどの落ち葉が積もっており、落ち葉をどかしてすぐの所に2匹。
ハッカハムシの食草
ハッカハムシは、幼虫・成虫ともにミントやシソなどシソ科の植物を食べます。

ハンノキハムシ

ハンノキハムシの越冬状態
越冬態:成虫
様子:脚を縮めてじっとしている。
いた場所:ハンノキが側に生える花壇。シラカバの落ち葉などが積もっており、落ち葉をどかしてすぐの所に1匹。
ハンノキハムシの食草
ハンノキハムシは、幼虫・成虫ともにハンノキやシラカバなどの樹木の葉を食べます。

ハムシの越冬形態はさまざま
ハムシの越冬形態は種類によって異なり、以下のようなパターンがあります。
- 成虫で越冬するもの(ハンノキハムシなど)
- 卵で越冬するもの(サンゴジュハムシなど)
- 幼虫で越冬するもの(バラルリツツハムシなど)
- 蛹で越冬するもの(スゲハムシなど)
ハムシの成長サイクルは卵→幼虫→蛹→成虫ですが、多くは蛹になるときに土に潜ります。
そのまま土中で越冬するものもいれば、成虫になって地上に出た状態で越冬時に再び落ち葉の下や土に潜るものもいるということです。
実は、ハムシの越冬態はまだあまり調べられていません。
『ハムシハンドブック』(尾園暁/文一総合出版)によると、「越冬態不明」と書かれたものも多くいますので、自分で調べてみるのも面白いかもしれませんね。
まとめ
今回は見つけた越冬ハムシについてご紹介しました。
ハムシは、たくさん種類があり観察するのが楽しい昆虫だと思います。
もうすぐ葉が芽吹き、ハムシの季節が始まります!
今後も色々なハムシを紹介していきたいと思いますので、ぜひまたのぞきに来ていただけると嬉しいです。
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