通勤途中に『アオサギのなる木』があって気になっていました。
木の高いところに、たくさん集まっているんです。

普段単独行動をするアオサギが、20~30羽集まっています。
「もしや、巣作りをしているのでは?」
ピンときて、翌日カメラを持ってその場所へ。
今回は集団で巣を作り、繁殖をするアオサギの様子をお伝えしていきます!
アオサギはどんな鳥?
アオサギの分類
アオサギはペリカン目サギ科に分類される鳥です。
以前はコウノトリ目に分類されていましたが、2012年の改訂でペリカン目に変更されました。
学名・英名の意味
学名はArdea cinerea。『灰色のサギ』という意味です。
英名はGray heron。こちらも同じく『灰色のサギ』という意味。
日本語では『青』ですが、学名や英名は『灰色』で表すのですね。
アオサギは渡り鳥?
アオサギは日本全域で見ることができますが、北海道では夏鳥、沖縄では冬鳥なんです。
私は本州に住んでいた頃、アオサギは全国的に留鳥だと思っていました(^_^;)
冬の間、北海道のアオサギは南へ移動して越冬し、春になると戻ってきて繁殖します。

こちらは1月に埼玉県で撮影したアオサギです。
アオサギの食性
アオサギは肉食性で、水辺の生き物を捕食します。
魚類やカエルなどの両生類、ザリガニなどの甲殻類、小鳥のヒナなど…
口に入る生き物なら何でも食べるという感じです(・・;)
以前、カイツブリを襲っているアオサギの写真を見たことがあります…

アオサギ怖!!!
繁殖期のアオサギ
では、今回のメイン『繁殖期をむかえたアオサギの話』に移っていきます。
先日巣作りをしているアオサギを見かけたのは北海道長沼町。
夏鳥として南のほうから戻ってきたということですね。
集団で巣作り
道路沿いの神社に高ーーーい木があり、その木のてっぺんに多数のアオサギが集まってくるのを信号待ち中に眺めておりました(危ない)。
冒頭にも書きましたが、普段アオサギは単独行動。なのに20~30羽ほどのアオサギが。
しかも枝をくわえて集まってきているのです。
これは巣作りに間違いない!
さっそく翌日、カメラを持って神社を訪れました。
子育て中の野鳥に近づくと警戒して子育てをやめてしまうこともあるので、あまり近づかず遠巻きに…
結構気を遣いながら観察していましたが、木の陰から上空をズームして撮影する私はおそらく不審者でしたw
でも、神社で人通りもあるし木も高いし、アオサギ本人たちは案外あまり気にしていないのかもしれません(笑)

こんな感じで、木の上のほうに枝のかたまりがたくさんあります。これが巣。
それぞれにアオサギが乗っていますね。
こういった集団営巣地をコロニーと呼びますが、サギの場合『サギ山』とも呼ばれているそうです。
場所によっては数百羽集まるところもあるとか。鳴き声とかすごそう!
美しい婚姻色

ちょっと逆光ですが、比較的綺麗に撮れた写真。
くちばしが綺麗なピンク色をしています!これが繁殖期限定のアオサギの婚姻色。
頭にもシュッと冠羽がありカッコいいですね。
冬の写真と並べてみます。
非繁殖期のアオサギ 繁殖期のアオサギ
華やかさが違いますね。
アオサギは繁殖期になると、
- 脚とくちばしが黄色→ピンクに
- 眼の虹彩が黄色→オレンジに
- 頭の冠羽や胸の繁殖羽が目立つ
このような変化が現れます!神秘的です。
ちなみに婚姻色は、抱卵が始まると同時にだんだん元の色に戻っていきます。
この綺麗な色が見られるのは短い間だけなんですね~
つがいで営巣
アオサギは一夫一妻制の繁殖生態で、毎年おなじつがいで同じ巣を使うことが多いそうです。
枝を運んでいたのは巣の補修か、新婚さんでしょうか(^^)
木の上にはたくさんの巣がありますが、前に使った巣を覚えているのはすごいですね。

つがいでいる巣を発見。上がオスなのかなぁ。

なんかめっちゃ仲良さそう!笑
まとめ
今回は繁殖期が始まったアオサギの様子についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
内容をまとめると、
- アオサギは北海道では夏鳥!
- 北海道では、3月下旬から繁殖開始。
- 繁殖期はくちばしや脚が美しい婚姻色に。
- 非繁殖期は単独行動、繁殖期は集団で営巣する。
- アオサギは一夫一妻制の繁殖生態。
大きくて目立つアオサギの集まる営巣地は、なかなか迫力がありました。
6月~7月頃には巣立った幼鳥の姿も見られるかもしれません。
引き続き、そっと見守っていきたいと思います(^^)
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