初夏の虫散歩~北海道特産種の蝶・アカマダラに出逢う~

フィールド日記
むしねーさん
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こんにちは。こんくりです。

このブログでは、生き物や自然のことを紹介しています!

今回は長沼町の山を散歩してきました。
この日の天気は快晴で最高気温は20℃。昆虫探しにはちょうど良い気候です。

虫を探していたところ、「アカマダラ」というチョウに出会ったのでご紹介します(*^^*)

開けた所でテリトリーアピール

日当たりの良い場所に、オレンジ色の蝶がサッと止まりました。
大きさはベニシジミか、少し大きいくらい。

一瞬ベニシジミかと思いましたが、動きが違います。
ベニシジミはパタパタ飛びますが、この蝶はサッ、サッと滑空して飛んできました。

止まった姿を見ると、これは・・・アカマダラ

北海道暮らし2年目にして、初めての出逢いです。

アカマダラはサカハチチョウにそっくりなので、サカハチ?アカマダラ?どっち??と思いながら撮影。

あとで図鑑で調べるとアカマダラでした!

小さいながらも、オレンジ色が目立ちなかなかの存在感。

滑空しながら飛び、時折葉や地面に翅を拡げてとまります。

これはオスのテリトリーアピールのようです。
キアゲハなどもこういった行動をしますね。

アカマダラは北海道特産種!

アカマダラは日本では北海道だけに生息しています。
国外では朝鮮半島北部から中国東北部、ロシアからヨーロッパまで分布は幅広いようです。

世界の分布は広いといえど、北海道特産種に出会えるとやっぱり嬉しいですね!

図鑑『北海道の蝶』によると、

生息地:
全道に広く分布するが産地は局地的
平野部や低山地の林縁、河川敷や林間のやや湿性な草地。

『北海道の蝶』(北海道大学出版会)

とのこと。ちょっとレアなのかも。

幼虫の食草はエゾイラクサなどイラクサ科の植物。
もう少ししたら、周辺で幼虫も探してみようかと思います。

春型と夏型で姿が違う

アカマダラは季節によって翅の色や模様が変わります。

今回見たオレンジの姿が「春型」、この個体たちの子孫が羽化すると「夏型」になります。

じつは名前のように「あかまだら(赤斑)」になるのは春型のみ。夏型は黒い翅に白いラインが入ったような姿になります。

春型・夏型・秋型など季節によって模様が変わるチョウは多く知られていますが、ここまで姿が変わるのはアカマダラと、アカマダラに近縁なサカハチチョウくらいなのではないでしょうか。

これは夏型も探しに来なければ…!

まとめ

そんなわけで、今回はアカマダラというチョウを紹介してみました。

じつは今回の虫散歩は、チョウ目的ではなくオサムシトラップを仕掛けに来たのです・・・
その詳細と結果についてはまた次回。

それでは。

参考&おすすめ図鑑

  • 『北海道の蝶』(北海道大学出版会)

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